<はじめに>
皆様、初めまして!
IoT集塵機メーカーのエムジオット株式会社です。
まずは、こちらの記事をご覧頂き、誠にありがとうございます!
2024年5月発売のIoT集塵機‘エムジオット’に関して、ご興味を持って頂けている前提のお話となり誠に僭越ですが、この記事では、ホームページや製品カタログだけでは伝わらないエムジオットの魅力についてお話させて頂ければと思います。
この記事は、読者の皆様に直接プレゼンをするような感覚で書いていますので、多少フランクな物言いになっておりますが、ご容赦頂ければ幸いです。
そもそも集塵機とは?
本題に入る前に、そもそも集塵機について詳しくご存じでない方も沢山いらっしゃると思いますので、まずは簡単に集塵機に関するご説明をさせて下さい。
何となくですが、多くの方は、「工場に置く大きな掃除機」のような捉え方をされているような気がします。確かに半分正解ですが、半分不正解でもあるといった感じです。
厳密に言うともともと集塵機とは、切る、削る、焼くなどの工程で発生する粉塵や煙を、作業者さんが吸い込まないよう、人体を守るために開発された機械の事を集塵機と言います。
そのため、最も守らないといけないこの空間のために開発されたようなイメージです。
原理としては掃除機や換気扇と大きく変わらないので、先述のシチュエーションに限らず、製品の異物除去の工程で使われたり、換気の役割として使ったりと、幅広い用途でご利用頂けます。
ですが厳密には、「空中に浮遊しているもの」を吸引する方が得意なため、大きな換気扇で例えた方がより近いかもしれません。
小型集塵機と大型集塵機の違い
集塵機は、専門的には「風量」と呼ばれる、1分間に換気できる量が大きいほど能力が高いと言われています。(㎥/minで表記されている数字)
風量はブロワの大きさに比例して大きくなるので、大きな集塵機ほど、この能力が高いです。
加えて、もう1つ大事な考え方があります。
掃除機のホースに直接手を当てると強く吸い込まれますよね?この時の吸い込む力の強さを、「静圧」といいます(㎪で表記されているもの)
先程の風量は、ブロワの大きさに比例して大きくなると説明しましたが、この静圧は、ブロワの大きさだけでなく、「ブロワの回転数」によって強くなったりします。
風量を出すには、ブロワ自体を大きくしておけばそれなりに大きくなってくれるため、回転数は3600回転(rpm)程度あれば十分だと言われていますが、高い静圧を出すには、数万rpmもの回転数が必要になってきます。
簡単にまとめると、
[風量の方が大きい集塵機=広い空間を換気する能力が高い]
- ・換気能力が高い
- ・本体のサイズが大きい
- ・静圧が低い
- ・比較的安価
[静圧の方が大きい集塵機=狭い空間の異物を吸い上げる能力が高い]
- ・局所集塵が得意
- ・本体のサイズが小さい
- ・換気能力が低い
- ・比較的高価
かなりざっくりですが、このような違いがあります。
以降は、風量が大きい集塵機を「風量型集塵機」と呼び、静圧が大きい集塵機を「高圧型集塵機」と呼びますので、これを機に是非覚えて頂けますと幸いです。
従来の集塵機の特徴
先述の通り、用途によって選定すべき集塵機に違いがある事をご紹介させて頂きましたが、ここでは今現在市場に出回っている集塵機の特徴をご説明します。
ボリューム調整
いまどきの標準だとちょっと考えられないかもしれませんが、市場の集塵機の多くが、電源スイッチしかないタイプです。
というのも、集塵機自体できれば安い方が良いという市場のニーズがあるので、一時代は、とにかく安く作れるかを競い合う時代がありました。
その時に使った手法が「ACモータのブロワの内蔵です。」
単純構造で安いモータを使う事で、集塵機の心臓部分のブロワを安く作れるから大きな集塵機でも安く提供できる訳です。
ただ、ACモータは供給される周波数によって能力が変わる仕様になっております。
新潟県の糸魚川と、静岡県の富士川を結ぶ線を境にして、西側では「60Hz」、東側は「50Hz」の電気を使う。みたいなルールがありましたよね。
電源周波数は一定なので、簡単に風量の調整ができないといった原理です。
では反対に、比較的高価な集塵機はどうでしょうか。
これは、ACモータにインバーターで周波数を変換する場合か、DCモータを使っている場合は、風量の制御が可能になります。
DCモータは、周波数ではなく供給電圧によって簡単に速度を制御できます。
ただ、当然実装する部品の数が増えて高価になるため、風量制御ができるかできないによって価格差は生じます。
フィルター
理想的な集塵機の構造はこんな感じになります。
実は3つもフィルターが付いていて、それぞれがちゃんとした役割を持っています。
ですが、安価な仕様になると、当然こんなにフィルターは付いていません。
こんな感じで、ちょっと高価なフィルターを1つだけ取り付けて、チリ落とし機構によって何回も使いまわせるような機構になっています。
主なデメリットとしては、ダストパンの中に溜まった異物を取り出す時に、粉塵がめちゃくちゃ舞うことと、フィルターを突き抜けた粉塵は、そのまま外気に放出されるためクリーンルームでは使えないといった点が挙げられます。
外部出力信号
近年の集塵機はこれがとても便利で、集塵機の信号をPLCによって外部の別装置から制御することができます。
異物除去における集塵機の使用方法は製造ラインに組み込む場合が多いのですが、その際、製造ラインのスイッチとは別で、わざわざ集塵機の電源を手動で入れないといけません。
そんなことは非常に面倒ですし、そもそも運転しているかを確認するランプすらない機種においては、電源の入れ忘れや、切り忘れが頻繫に起こってしまいます。
一方、PLCによる制御機能があれば、製造ラインの電源に連動して電源操作を行うことが出来ます。更にフィルター交換や異常時には製造ラインにも伝えることが出来ます。
これが出来る機種と出来ない機種が混在していますので、選定時にはよく確認しておく方が良いと思います。
エムジオットの魅力1.フルリモート操作が可能
ここまで、現在市場に出回っているタイプの集塵機についてご説明させて頂きましたが、なぜエムジオットが最先端のIoT集塵機だと自信を持って言えるのかについて、他にはないその魅力をご説明させて頂きます。
まず、なんと言っても本当の遠隔操作が可能になった事です。
PLCでの遠隔制御によって集塵機の利便性は格段に向上しましたが、近年、急速に進む自動化にどこまで対応できるんだろうと、私達は疑問を持っていました。
一から新しく装置を作る場合は現行の集塵機で問題ないかもしれませんが、後からやっぱり集塵機が必要となって増設する時、都度信号線を引っ張ってどうたらこうたら、、、
みたいな作業が入ってきてしまうので、小型の集塵機を1台導入するだけでもハードルが上がってしまわないかと思っていました。(そんなことなかったらすみません、、)
ちなみに、エムジオット専用のリモートコントローラー(別売)を使うと、集塵機に有線を接続するだけで、10メートルまで離れた場所から手動での遠隔運転を行うことが出来るので、
併せて活用すると、完全にPLCの設定が不要になります。
(これがめちゃくちゃオススメです。)
リチウムイオン電池の工場で例えてみると、
こんな感じで、巻き取り工程で使っている集塵機を増設しよう!とかなった場合に、通常の小型集塵機であれば、外部出力信号をセッティングしないと遠隔運転が出来ないので、設備の中には組み込むことは難しくなります。
また、信号線を伸ばすか、ホースを長くして装置に近づける工夫が必要もありますが、エムジオットであれば、そのようなセッティングをしなくても、スマホやPCから操作することが出来るので、集塵機の納品後、すぐにご利用頂く事が出来ます。
しかも、複数台を一括で動かすことも出来るので、極端なお話、工場全部に置いている集塵機を一括で動かすことが出来ます。
だから後になってやっぱり集塵機を追加したい!となった時でも、電気配線工事と合算して予算を取り直す必要がないので、気軽に購入できると思います。
エムジオットの魅力2.バナー通知機能
個人的には、この機能が一番便利だと思っています。
文字通り、フィルター交換時期や異常発生時、メンテナンスの時期などを都度スマホやPCに通知を送ってくれる機能です。
従来のPLC制御が出来るタイプの集塵機では、フィルター交換時期が来た時や、何か異常が発生した時、別の装置のモニター上に表示させる事は可能です。
しかし、「その場所まで行って確認しないと分からない」というデメリットがあります。
現場の方あるあるらしいのですが、例えばAさん、Bさん、Cさんの3名のチームで5ラインを管理していたとします。
Aさんが第一ラインのモニターを見た時、集塵機のフィルター交換サインが点灯していました。ですがAさんは当然暇じゃないので、とりあえず後回しにして今やっている仕事に戻りました。
しばらく経ってBさんが通りかかった時、フィルター交換サインに同じく気が付きました。
Bさんがラインをよく見ると、そこだけでなく第二ラインもフィルター交換サインが点灯していました。
Bさんからすると、どっちが先に点灯しているのかが分からないし、目視で両ラインを確認する限り問題なく稼働しているから、Bさんも一旦スルーしました。
しばらく経ってCさんが第一ラインを通りかかった時、サーミスタが発動して、集塵機が故障していることに気が付きました。
とりあえずフィルター換を行って少し様子を見ると、問題なく稼働しました。
こうやって、気が付けば「サーミスタが発動してから初めてフィルター交換の対応をする空気」が出来上がるみたいです。
これを続けると、いつか機内の配線が焼けて故障してしまいますし、メーカーが修理をすると都度高額な費用が発生してしまいます。
こうなってしまうと、フィルター交換ランプの表示にはあまり意味がないようにも思えてしまいます。
エムジオットでバナー通知を利用した場合、
Aさん、Bさん、CさんのスマホやPCに通知された交換サインが「いつ」なのかを見ることができます。
また、この時に「どの集塵機にサインが点灯しているのか」が一目でわかるよう、それそれの登録名を自由に決めることができるので、役割分担を決める事が出来て、一定のプレッシャーを与えることが出来ます。
これだと、誰が対応しないといけないのかが一目でわかりますし、いつから放置しているかまで可視化できるのでとても便利です。(これは次の項目で詳しく説明します。)
エムジオットの魅力3.自動メンテナンス記録
メンテナンスを多少怠るくらいであればそこまで大きな問題にはならないですが、やはり長期間フィルター交換をしない場合は、吸引力が落ちてしまい好ましくはありません。
とはいえ、誰がいつから放置しているかなどが可視化されてしまうと、現場の方からするとプレッシャーにも感じてしまうかもしれません。でも機械が故障して生産ラインが頻繁に止まる方がよっぽどマズいと思うんです。
なので、「これ以上放置していたら本当にマズい」という事に気が付ける最後のセーフティネットを残しておいた方が安心だと思います。
エムジオットだと、仮にしばらく放置していたとしても、アプリを開いたら
- ・合計で何時間運転しているのか
- ・フィルター交換サインがいつ点灯して、いつ交換したのか
- ・点灯しているけど、どれくらい放置しているのか
これらの情報が分かりますので、例えば、メンテナンスしていない集塵機が10,000時間運転していたら、さすがにそろそろ点検しよう。という風に可視化できます。
常に管理する必要は全くありませんが、たまにこの画面を覗いてあげるだけで、より長く安全にお使い頂ける集塵機になるのではないかと思っています。
そして、のリモートコントローラー
・リモートコントローラーを他の制御盤の横に置き、遠隔で電源操作
・フィルター交換時期など、何かあればスマートフォンへの通知を受け取る
・異常が起こったら、メンテナンス履歴を確認
といった使い方が出来るので、省人化を進めたい会社様にとっては、これまでの集塵機とは比べ物にならないような利便性を実現することが出来ます。
さいごに
いかがでしょうか。省人化や自動化を進めたい設備のために開発されたエムジオットの魅力が少しでも伝われば良いなと思い、この記事を書かせて頂きました。
あまり長くなりすぎると読みづらいので、一旦ここで終了としたいと思います。
その他には、
- 「エムジオットのこんな仕様も知ってほしい」
- 「ユーザー様が疑問に思いそうな質問」
- 「ラインナップのご紹介」
などの情報を追加で配信していきますので、是非チェックしてください。
少しでもご興味を持って頂いた方は、お気軽にお問い合わせ頂けるととても嬉しいです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!